悪魔の言葉「先進医療特約」
「先進医療」、最先端の医療を想像させるような素晴らしいネーミングですね(苦笑)。
この最先端の医療を想像させる「先進医療」という医療行為を受けた際に保険金が出る保険を「先進医療特約」と言います。
保険会社のお姉さんはこの先進医療特約について
「最先端の医療の中には保険適用外のものがいっぱいあって、そういう治療を受けた際には数百万円から数千万円の治療費がかかります。そんなときに先進医療特約に加入していれば、全額保険金が出るんですよ!しかも、月々数百円の保険料で数百万円から数千万円の保険金を受け取れるんです。逆に先進医療特約に加入してないと治療費が払えないという理由で最先端の治療が受けられないんですよ。そんなの悲しいじゃないですか」
なんて話をします。
この話は真実なのでしょうか。
先進医療は最先端の医療ではない
では答え合わせです。
先進医療は最先端の医療ではありません。
先進医療とは簡単に言うと「国の認可が下りていないまだ研究段階の保険適用外の医療行為」です。
ということで、先進医療特約は不要ですね。
今の段階では効果の判定ができない医療行為ということですし、その医療行為の効果が認められて必要があれば国の認可が下りて保険が適用になるはずです。
それに考えてみて下さい。
あくまでも先進医療「特約」なんですよ。「特約」なんです。先進医療に対する単独の保険はなくて、他の医療保険やガン保険の特約じゃないと加入できないんです。そんなに必要なものなら本来「特約」じゃなくて単独で存在してもおかしくないはずですよね。
さらに「月数百円の保険料で数百万円から数千万円の保険金額が支払われる特約」なんですよ。これ不思議じゃないですか。要はそれだけ保険金が支払われるケースが少ないということです。だからそんなに安い保険料で高額な保険金が保障されるような商品が成り立つわけですね。
保険のお姉さんに質問しよう
というわけで、「先進医療特約なんてそれらしいネーミングだけど、そんなものはいらないんだよ」という話をしました
保険会社というのは本当に言葉巧みだし、商品のネーミングが素晴らしいんですよ。あと資料作成も上手ですね。そして、手を替え品を替えボッタクリ保険を売ってきます。騙されてボッタクリ保険を契約してしまうのも無理はありません。しっかりと知識武装してボラれないようにしましょう。
ということで、もし保険のお姉さんに自身満々に先進医療特約を勧められたら
「先進医療って最先端の医療なんですか?」
と質問してあげればいいと思います。